マイセン(Meissen)のオープンデー(1)。
2010年 10月 25日
先週の土曜日(23日)にお友達に誘ってもらい
青い双剣のマークでおなじみのマイセン、オープンデーに行ってきました。
マイセンへはベルリンから車で2時間半ぐらいです。
オープンデーとは、年に2回、通常は公開していないマイセンの工場を一般公開する日。
工房のほぼ全ての部屋が公開され、
轆轤、鋳込、成形、接合、絵付け、焼成の全行程を見ることができます。
見学料は2.50ユーロでした。
今年はマイセン磁器工房設立300周年ということもあって記念すべき年。
300周年と書かれている陶器で出来たメダルを入場時に貰いました。
まず私たちが訪れたのは、マイセンの代表作といえる
ブルーオニオンシリーズの絵付け部門。
ヨーロッパ人に馴染みのない、中国磁器のモチーフだったザクロが
ヨーロッパの人にはタマネギに見えたため、この図柄になったとのこと。
完全分業制。黙々と一人ずつ担当商品を絵付けしています。
右にある銀色の型は下絵付けに使うもの。
細かい穴があけてあるので、炭を布で上から塗り込み下絵を付ける仕組み。
炭で付けられた下絵は、素焼きした時に消えるとのこと。
絵付けは正確で、見ているとため息が出てきます。
1日6時間ぐらいこの作業を行っているらしく
目の疲れや肩凝りなどにも悩まされるとのこと。
作業は本当に間近でみれ、質問をすると
丁寧に教えてくれます。
細かい手仕事にマイセンが高いのも納得。
できあがった作品は、普通に触れるところに置いてあるので、
壊したり倒したりしないか、こちらの方がひやひや。
こちらは鋳込・成形部門。色々な型に流し込んで土台を作っています。
作り方は今も昔もほとんど変わらず。
昔の型も今でも使えるらしいです。
時間が経つと型に水分が吸収される仕組み。
注ぎ口の周りに水分が染み込んだ跡が分かります。
こちらは水分が抜けて取り出せる状態になったもの。
ポットの注ぎ口と取っ手部分。
いらない部分を取り除いたり角を落としたりする作業や
完全に乾いた後に、ミリメートル単位で削る作業の様子。
電動ではなく自分の足で動かす原始的な仕組み。
ポットの様な複雑な形のものは、
それぞれ部品ごとに成形され、接合されます。
焼成は、通常2段階にて行われ、
第1回目の素焼きは900度、釉薬をかけて1450度で第2次焼成が行われるとのこと。
2回目の焼成では約16%程縮小するらしいです。
こういった細かな説明ブースもきちんと設置されていて
作り方全てを公開。マイセン、さすが太っ腹です。
子どもの製作コーナーもあり、
そこではマイセンの粘土を使ってオブジェの工作ができるようになっています。
第2弾につづく。